読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

No books, No life

最近読んだ本のレビューをしています

No.30「プラトン 哲学者とは何か」

プラトン 哲学者とは何かを読みました。

納富信留氏が2002年に書いた本です。

 

内容は哲学とは何かを問うものです。

プラトンが「ソクラテスと弟子たちの対話」を通してソクラテスという謎に出会い、哲学が生まれたとしています。

ソクラテスという謎とはなぜ、人々を反駁しようとしたのかです。

この頃ソクラテスは知者と呼ばれる人に会っては対話を繰り返し、勇気や徳といった概念について議論を交わしました。

このような行動を取った理由は神に最も知性があるものと言われたからです。しかしソクラテスは自分には知性がないと思っており、知者との対話によって自分が無知であることを神に示そうと考えました。

 

しかし。。。。。。

ソクラテスは対話する知者を次々を論破してしまう。

例えばクリティアスという当時、の大統領のような人がいました。彼の徳んたいする考え方はプラトンをはじめ多くの人が評価されていました。

つまり、徳について最も多くの人の考えを代弁している人であり、一般的に徳を知る者として捉えられていたのです。

 

しかし。。。

ソクラテスの「思慮深さとは何か」という問いに対してクリティアスはソクラテスが納得する回答をできませんでした。むしろ彼は対話によって自身の思慮深さに対する矛盾を暴きだされてしまいました。

クリティアスは自分が間違っているという事実を受け止められず、徳への考えを見直しませんでした。その結果、アテナイは衰退の道をたどります。

 

実はクリティアスの師匠であったソクラテスは政治を腐敗させた責任があるとされ、裁判にかけられ、死刑を宣告されてしまいます。

彼は裁判中、「アテナイの人にとって意味のあることをしているのだから自分は特別の待遇を受ける権利がある」と主張します。

しかしアテナイの人にとっては彼のしてきたことのどこがアテナイの人のためになっているのかがわかりませんでした。

彼は狂ったやつなのではないかとみられ(実際に奇行ととられる行動を取ったことがあった)プラトンも当時はそんなことを言うのをやめるように説得したそうです。

 

しかしソクラテスにとっては「アテナイの人にとって価値のあることをしているのになんで辞めなければいけないのだ」という思いがあったのでしょう。そしてこの思いに弟子たちとの対話を文字に書き起こすことでプラトンは気がつきました。

 

そこで哲学とはよりよく生きるために、自分の知らないことがあることを認め、自分の行動、言動を吟味することがであるというプラトンの哲学の解釈が生まれたのです。

 

ソクラテスの思いが通じた瞬間でした。信念を持ち、貫き通すことの尊さに気づくことができました。