NO.20「ロスジェネの逆襲」
ロスジェネの逆襲 池井戸潤 を読みました。
半沢直樹の続編です。
銀行員であった半沢直樹は証券会社に出向になります。
しかし銀行に証券会社が依頼された企業買収の案件を横取りされてしまいます。そこで証券は買収のターゲットとなった会社のアドバイザーとなって買収対策をサポートとしていきます。
つまり、銀行と真っ向勝負です。
この本では多くの登場人物は5つのグループに分けられます。
一つは半沢の所属する証券会社のグループ。主なメンバーとしては
二つ目に銀行のグループ。
三つ目に敵対的買収を仕掛けられる東京スパイラル。
四つ目にフォックスというIT会社。
五つ目に敵対的買収を仕掛ける電脳。
金を目的にしているのか、はたまた世のため人のためになるサービスを提供しようと思って会社を経営しているのか、それとも社員を守っていくために経営をしているのか、出世のためなのか、社会の不公平さを正すためなのか、人それぞれ働く目的は違います。あわよくば結果を出しても目的を達成しても嫉妬や妬み嫉みとも戦わなければなりません。
物語の終盤で半沢が残した一言が心に残りました。
「戦え、森山」「そして俺も戦う。誰かがそうやって戦っている以上、世の中は捨てたもんじゃない。そう信じることが大切なんじゃないだろうか」P.367 13〜15行
社会に対して不満を言うのではなく、その理不尽を解決するために"戦う"。自分の信念を守るために仕事をする半沢には人間としての深みを感じました。