3日坊主の英会話

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No. 17「アメリカ大統領選近いし、ドナルドトランプ氏の自伝を読んでみた」

ドナルドトランプの自伝を読んでみた。

 

アメリカの大統領選が近いということでドナルドトランプの自伝を読んでみました。

目的は二つあります。

1 ドナルドトランプの人気の秘密を探る

2 結果を残す人の仕事の取り組み方を知りたい

 

この2点について読んでわかったことを書きたいと思います。

 

彼が役人仕事の官公庁の体質を変えてくれると信じているからです。

そしてこのような印象を彼が与えた決定的な出来事がウォルマンリンク建設を成功させたことだと思いました。

 

ウォルマンリンクはニューヨークにあるスケートリンクであり、市が6年かかっても建設できなかったところをわずか4か月でトランプは成し遂げたのでした。

成功の要因は二つです。

1 コネがあったこと

2 彼自身が建物を期限とコストを守って建設する力に優れていること

 

当時、トランプタワーやグランドハイアットのビルの建設を成功させていました。優良なデベロッパーと大金持ちであるというステータスを持っており、各界の要人に顔が効く存在であったトランプ氏はウォルマンのリンクが数年も建設中であるという事実に疑問を持ち、自分が建設費を肩代わりするという条件で手がけることを市に対して申し出ました。市はこれを承諾。トランプ氏はカナダの建設会社の中でスケートリンク建設に関するトップの会社に建設を依頼し、自分が現場監督として建設にあたりました。父が住宅建設の会社を手がけていたこと影響で、建築に関して興味と関心を持ち知識を深めていったトランプ氏は建物を期限とコストを守って建設することに関しては失敗がありません。(自伝内で書かれていることに限り) 時には現場に赴き、大工たちを叱咤激励し、建設会社との費用交渉も培った知識と持ち前の交渉力を武器に最低限のコストで抑える。このような姿勢の結果、トランプ氏は4か月での建設を成し遂げたのでした。

 

この一件はウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズを初めする多くのマスメディアに「無能な官公庁と有能な民間」を象徴する一件として伝えられました。こうしてトランプは優秀なたたき上げの人間として人々に認知されるようになったのです。

 

2

一般化することは難しいと感じたので、トランプ氏が仕事をどのように捉えているのか、また交渉のキーポイントとは何かという点について書かれていた事をまとめます。

 

1 仕事は楽しむものである

2 取引をするときは常に優位に立て

3 人として魅力的であれ。

4 野心的であれ。

5 ブランディングにこだわれ

 

トランプ氏は大きな取引をする仕事が好きなそうです。父の小さな住宅の会社を継ぐという選択肢もありましたが、デベロッパーとして大きな建物を作る事に魅力を感じ、ニューヨークで事業を始めました。

最初は実績がないため、まずはコネを作ることが重要だと考えたトランプ氏はニューヨークの社交界に入会することを試みました。堂々とした振る舞い、壮大な夢を語る、人に気に入られる魅力で社交界に入会すると、今度は建物建設のための土地を探し始めました。当初は銀行からお金を借りれず、土地も買えないという悪循環でしたが、建築に関する知識と持ち前の交渉力で案件を獲得していきました。それがグランドハイアットとトランプタワーの建設であり、グランドハイアットとはガラス張りの斬新なデザインで、トランプタワーは世界一高いビルという点で注目を集めました。

 

タフな交渉を好み、新規性や話題性、愛されるキャラクターを兼ね備えたトランプ氏は大金持ちになったのでした。最低限、自分の取組んでいる仕事に誇りを持つことは仕事で結果を出すために重要なことであるように思います。

 

また大きな取引が楽しいというトランプ氏の性質がアメリカ大統領選挙への立候補のきっかけになったのかなと思いました。ウォルマンスケートのリンクの一件については「市民がスケートを楽しむ場を作るために尽力したいと思ったことを語っており、不況にあえぐアメリカを救おうという思いも動機にあったのかもしれません。

他にもカジノ建設やアメリカんフットボールリーグクラブの買収などにも取り組んでおり、お金を儲けたいという欲が強いことは間違いありません。ただお金を儲けたいという思いは普通の感情であるし、特別に悪いことだと指摘する必要はないと思います。トランプ氏を金の亡者悪人ではなく、アメリカの救世主として見る人の気持ちも話からないではないと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No.16「役員になれる人の日経新聞の読み方」

役員になれる人の日経新聞の読み方

 

役員になれる人の日経新聞の読み方 田中慎一著を読みました。

損益計算書やバランスシートの面から企業がどのようにしてお金を儲けようとしているのかを分かりやすく解説しており、経済全体の動向についても日経新聞を使って効率的に情報収集できることがわかりました。

 

 

企業がお金を儲けようとする時に考えることは四つです。

 

売上個数を上げる

売上原価を抑える

価格を上げる

固定費を削減する

 

この四つです。例えばリストラは損益計算書の中でも右側にある費用の中にある固定費を減らす取り組みです。費用と純利益を足せば粗利になるため、費用が減れば、利益は増えます。このようにして損益計算書の右側を改善していく取り組みの一つにリストラがあるわけです。

 

上記四つの取り組みに日経新聞のニュースを分類していくと、企業がどのような狙いを持ってその行動をとったのかがわかります。たとえばマクドナルドが出店数を増やしたのであれば売上個数を増やそうとしているのであり、新メニューのアメリカ、ジャパンのバーガーは顧客の単価を上げるための取り組みであることがわかります。

 

このような企業の経済活動はどうやって評価されているのでしょうか。その指標の一つとしてROAガあります。これは売上に占める利益の割合です。このROAを見て、企業の生産性を評価しているのです。また上記の四つの観点でROAを分解してみると、企業のキャラがわかると本書では論じています。例えば、売り上げのうち、売上原価、つまりコストの割合が低いのであれば、この企業はコストカットが上手な企業なんだなというように読み取ることができます。

 

こんな感じで日経新聞を見て、実際にその作戦がうまくいくのかを検証してみて、その会社の成績がどのようになっていくのかについて仮説を立てることができます。この仮説について討論を交わすことができるように日経新聞を読むことが役員になれる人の日経新聞の読み方なのかなと感じました。

 

また会社の業績を予想するために必須な市場の動向を得る指標として先行指数、遅行指数があります。先行指数は例えば消費者株価物価指数や、女性の消費動向などが挙げられていました。遅行指数にはおじさんの消費動向などが挙げられていました。また為替によって株価は影響されますので、海外マーケットや政治情勢、税金、国の財政状況とも無関係ではありません。

 

何かと幅広く情報が載っていて経済新聞とかいうけど経済のこと以外も載ってるやんとガキの僕は思っていましたが、考えが甘かったですね。そんな浅学な僕にもわかりやすく書いてあったので、経済全くわからんよ!って人にもオススメです。

 

 

No.15 イスラーム文化〜その根底にあるもの〜

 

 

イスラーム文化〜その根底にあるもの〜 井筒俊彦著 を読みました。この本を読んだ理由の一つはイスラームはなぜ過激派があるのか、についてヒントが得られるのではないかと考えたからです。

 

結果、イスラームという宗教が現世を汚れた世界であるという見方があることが原因なのではないかと考えました。

 

イスラームには大きく分けて三つの派閥があります。一つはスンニー派、もう一つはシーア派、最後にスーフィズムです。この中で過激派の傾向が強いのはシーア派スーフィズムの二つです。

 

この二つの宗派は現世を外面的世界ととらえ、外面的世界を構成する内面的世界があると考えます。この内面的世界は神の意志が宿る世界であり、この世界に結びついていない現世は汚れた世界であるととらえます。

 

この現世に対する否定的な傾向が世直しのため運動に結びついているのかなと思いました。とはいえイスラーム教は、キリスト教ユダヤ教にも理解を示してきた歴史があります。キリスト教ユダヤ教を進行している人たちも税金を納めれば、イスラームコミュニティの中で暮らすことが認められていたのです。そこでなぜキリスト教や欧米の文化は憎むべき対象となってしまったのかという疑問が生まれました。

 

概要的にイスラームについて説明があるので、イスラームに興味がある方はぜひお読みください〜

 

 

  

No.14 「友情」

友情 武者小路実篤著を読みました。

 

主人公の野島とその親友大宮、と杉子の三角関係を描いた物語です。野島は自尊心が強く、盲目的に杉子を愛しています。大宮は野島のことを尊敬しており、杉子を愛する野島をアシストするため様々な行動をとります。しかし杉子は大宮を一目見た時から大宮のことが気になっていて。。。

 

という感じの展開です。なんとなく、どんな風になったかはわかるとおもいます。

 

友との固い友情を裏切ることになってしまった大宮ですが、友情のためにできる限りのことは尽くしました。その結果、野島を悲しませる、杉子との交際を選択したにせよ、そこに後悔はないことを語っています。その自尊真の強さそのままに、杉子を一直線に愛していた野島は杉子を失った悲しさに打ちひしがれたとはいえ、その悲しさを文学を追求するパワーに変えていくことを大宮への返信の手紙につづっています。

 

自分の孤独に神の存在を見た野島と、杉子という天使を手に入れた大宮。この二人がその境地に達したのは、二人が築いた友情の深さ故でしょう。

 

なんとなく、古典というと読みにくいような気がしてしまいますが、文体も現代語と同じですし、恋愛ものなので非常に読みやすいです。

 



No.13 レトリック感覚

レトリック感覚 (佐藤信夫著、1992年、講談社学術文庫発行)を読みました。

 

この本は事物の表現の仕方について書かれています。直喩、隠喩、換喩、提喩、誇張法、平叙法、緩叙法を取り上げながらもののたとえや否定による事柄の強調の仕方について考察しています。

 

私が考える、この本のハイライトは論理性にあります。

特に隠喩、換喩、提喩の違いについての説明は印象的でした。具体的な例をとりあげ、隠喩は物事の類似性に基づくものであること、換喩は物事の隣接性に基づくものであること、提喩は種の比較に基づいた表現であることを証明しました。

 

もう一つ印象に残った部分はP. 315です。

 

このページは引用に基づいて、緩叙法とは何かを説明しています。

引用は中原中也の「ありし日の歌」「北の海」からの引用です。

 

海にいるのは、あれは人魚ではないのです。

海にいるのは、あれは、浪ばかり

 

緩叙法とは端的に言えば、ある事柄を否定することでそれを強調する表現方法です。

ここでは海にいるはずのない、人魚の存在を否定することで、人魚の存在を私たちに意識させます。一方、人魚は絶対にいないので、海に必ずある、波の存在を強調しています。この人魚と波は存在の必然性について接点を持っています。必然的にないものを否定することで、必然的にあるものの強調を行っています。人魚と浪というと、海に関わる単語だなとはすぐに気が付きますが、存在の必然性という共通点は全く思いつかなかったので、とても印象に残りました。

 

比喩や表現技法問った観点から言語の捉え方まで幅広く考えることができる本です。

きっと新しい発見があると思います。

 

No12 「フォークの歯はなぜ4本になったのか」

「フォークの歯はなぜ4本になったのか」 実用品の進化論 1995年発行

the evolution of useful things 、Henry Petroski著の日本語訳です。

 

※ちなみにこの記事を見て、次はどの本を読もうかなとか決めてます。

大学教師が新入生に薦める100冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

 

この本では「形は機能に従う」のではなく、「形は失敗に従う」と主張しています。

 

多くのもののデザインの基本はあるものの使いにくさの改善を目的にしています。

 

例えば、フォークの歯が4本になった理由はナイフを使って肉を食べる時に、4本が最も肉を固定しやすいからです。当初はフォークの歯は2本でしたが、ナイフを縦に動かしながら切る時に、肉の位置がずれてしまいます。そしてフォークの歯の太さを調節したり、本数を変えながら最も切りやすい形を追求した結果、現在のようなフォークの形になったのです。ちなみにフォークの歯が曲がっている理由はまっすぐだと、肉を口に入れる時に肉がこぼれ落ちてしまうからです。

 

もちろん、ある事柄を達成するための方法は一つでありません。例えば、あるスプーンには淵にギザギザが付いています。きっと肉を切る時に使われていたのでしょう。

 

このようなものの進化の過程を日用品、例えばファスナーやビールの缶、マクドナルドの包み紙などを取り上げながら説明しています。ナイフやフォークのように食べ物を食べるという目的が強くその形に反映されているものもあります。一方でかっこいいものかどうか、環境に配慮したものか、伝統的なルールを守っているものか、など「食べる」という目的に関係のない事柄が形に強く反映されているものもあります。一方、このようなことがらは社会規範を守るとか、デザインを良くすることで売り上げを伸ばすなど「食べる」という目的以外の達成のために行われています。

 

何かを達成するために道具が作られ、それをいかに達成するかは様々であり、目的に関係のない事柄が形に影響を及ぼすこともあります。そのため同じ目的を達成するための様々な道具が生まれてきました。

 

スプーン一つとってもその違いを比べてみれば、そのスプーンが何を目的に作られているのか、微妙な違いに気づけるのかもしれません。

 

もしお読みになった方がいましたら是非コメントしてください〜 

 

No 「ソロモンの犬」

「ソロモンの犬」 道尾秀介

 

大学生の秋内の先生の息子の死の謎を究明するミステリー。彼の仲間の京也、智佳、ひろ子との関係性も描きながら、大学で動物について研究をしている間宮と事件の謎に迫ります。

 

一つ一つの推理に論理性があり、特に犬の性質である負の強化を論拠にした推論は読みながら爽快感を感じました。とはいえ佳への恋心が物語の節々ににじみ出ており、ミステリーにはいらねえだろ!と突っ込みを入れていました。(何様)

 

ただあとがきを読むとその理由もわかりました。曰く、道尾さんの作風は人間の弱さを認める優しさがあると。この事件の犯人は高校教師をやめ、妻からは逃げられ、息子が死ぬ原因にもなってしまうような人なのですが、他の登場人物も何かしらの弱さを抱えています。このような構成を通して誰しもをフラットに受け入れることを試みていると指摘されていました。

 

恋心と謎解きで二重のドキドキを味わいたい方は是非。